マイクロカレントが効くしくみ

「マイクロカレントが効くしくみ」

筋肉疲労や痛みのケアには、良好な血流循環が大切です。筋肉が疲労して血流が滞ると、全身に酸素や栄養を届けられなくなって、新陳代謝が滞り、細胞の生まれ変わりが遅くなります。また、老廃物や疲労物質が体内にとどまるため、結果的にさまざまなからだの不調を招くのです。
マイクロカレントは、μA(マイクロアンペア)という単位の極めて弱い電流を使う治療法です。低周波治療などに用いられる電流の単位がA(アンペア)であるのに対し、マイクロカレントで使用されるのは、μA(マイクロアンペア)で、1Aのわずか100万分の1程度の強さしかなく、触ってもほとんど刺激を感じません。
マイクロカレントが他の電気療法と異なる点は、電気的な刺激をほとんど感じないほどの微弱な電流なので、神経や筋肉を興奮させないところです。そのため、ケガをした直後の痛みや、トレーニング後のコンディショニングケアにも使用できます。電気治療独特のピリピリした感覚もないため、電気の刺激が苦手な人も治療が可能です。
マイクロカレントが筋肉疲労や痛みの緩和に効くメカニズムの全容はまだ明らかになっていませんが、新しい治療法として研究が進められています。

 

「マイクロカレントの使用例」

マイクロカレントは、肉離れや打撲、捻挫、骨折といった症状の回復のサポートが期待されます。ピリピリとした刺激のある低周波は、炎症を起こして熱を持っている場所には使えませんが、マイクロカレントであれば、ケガの一歩手前で違和感がある段階から急な痛みまで幅広く使用できます。
医療の現場では、骨や筋肉などの損傷の修復や術後の回復のためにも利用されています。特にスポーツ専門の整形外科や整骨院などでは、マイクロカレント療法を取り入れているところも多いようです。
また、マイクロカレントは、低周波治療との併用も可能です。痛みや筋肉疲労を緩和させる低周波と、その回復過程を早めるマイクロカレントの2つを使い分けることで、効果がより期待できるでしょう。